EU政府が「病気の肝臓」にストップ。脱フォアグラへ!

2013.2.2 by Kyoko

2013年、皆さんの抱負は決まりましたか?

新春早々、R&Bシンガ―のニーヨが「今年はヴィーガンに挑戦する!」とツイッターで宣言しました。健康に不安がある方、心身の変化を試してみたい方、ぜひともニーヨに続いてくださいね。

さて、現在ヨーロッパをはじめ世界的に生産禁止へ向かっているフォアグラ。なぜこの動きは各国で支持されているのでしょう? フォアグラとは「太った肝臓」という意味ですが、むしろ肝臓脂肪症という「病気の肝臓」なのです。アヒルたちに 20~30センチの金属管を喉に突き刺して、無理やりに大量の餌を流し込むことで肝臓を10倍にも肥大化させて作られます。

欧米に広がるフォアグラ規制

この「強制給餌」の方法が非人道的で残酷という理由で、ヨーロッパ圏では、1999年のポーランドを皮切りに、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイルランド、デンマーク、オランダ、ルクセンブルグ、ドイツ、オーストリア、イタリア、チェコで「強制給餌」(すなわちフォアグラ生産)が禁止されてきました。

アメリカのカリフォルニア州も、9年前に販売禁止法を制定し、アーノルド・シュワルツェネッガー知事が署名しています。当事者の職業転換などを考慮した8年の猶予期間を経て、昨年2012年7月、ついに完全施行となりました。

王室も、政治家も、ハリウッドも動く

フォアグラ廃止の動きは上流階級にも広がっています。オランダ女王は2009年に、宮廷でフォアグラを用いることを禁止しました。英国の貴族院では昨年、院内の高級レストランからフォアグラ・メニューを廃止しました。また、気品のある美しい歌姫レオナ・ルイスさんも、祭典で出されるディナーにフォアグラがあると聞いて辞退を申し出て、慌てた主催者がメニューを変更したということがありました。

映画『タイタニック』のヒロイン、ケイト・ウィンスレットさんもフォアグラ廃止を呼びかけています。「フォアグラは高級食材としてレストランで扱われていますが、カモたちが虐待されて死に至る苦痛よりも高いと思われる金額を払っている人はいません」「1日に数回、強制的に管が口の中に入れられるというのは、鳥には恐ろしく痛みを伴う方法です。決してフォアグラを食べないと誓い、動物たちを助ける私たちの活動に加わってほしい」と語っています。

フォアグラの実態を知らない日本人

日本では家庭料理としては馴染みがないため、こうした情報が広まっていません。ホテルやフランス料理店はもとより、最近ではデニーズなどのファミリーレストランでも提供されるようになり、世界の動向に反して、フォアグラの輸入量が近年急増しています。

しかし、昨年ウェンディーズでもフォアグラメニューを開始しましたが、動物の権利を尊重する消費者の声や、また国際団体からの非難もあり、フォアグラの生産過程が残虐であることを理解して、昨年中にメニューから取り下げる運びとなりました。

文明国が非人道的な文化を見直し、廃止へと向かう中、日本での消費がこうした世界の動きに反して増加している背景には、マスコミがおそらく圧力などで畜産問題に踏み込めないこともありますが、法律の欠如、そして国民の意識が薄いことにも原因があると思います。

ヨーロッパの多くの国では動物に対する意識が高く、家畜動物を守る法律がありますが、日本では犬猫を含み、まだまだ遅れています。まして家畜動物への非人道的な行為に対しては、全く無関心と言えるでしょう。日本が本当に先進国であり、文明国であるためには、人権を守るだけでなく、人間に近い動物に対しても最低限のルールが必要でしょう。

ベルギー生まれのフォアグラもどき

多くの人は“高級珍味”という物珍しさから、このフォアグラを注文しているかもしれません。そのグルメのために、アヒルたちがどのような恐ろしい扱いを受けているかは、誰かに教わらない限り想像もできないでしょう。

「真実を知ってもどうしてもフォアグラが好き」、「いや食べたいから真実を知りたくない」という人たちには、なかなか受け入れることが難しいかもしれません。そんな人たちのために、すでにヨーロッパでは本物そっくりの植物性のフォアグラもどきが出回っています。ヘルシーでお値段は5分の1、シェフ3人が食べ比べて味の違いがわからなかったというほど。残念ながら日本未輸入ですが、英語圏ではレシピも出回っていますし、日本語でもこんなに美味しそうなレシピがありました。ぜひ試してみてくださいね。そう、ストイックに我慢するのではなく、代替策を見つけるのです!

「強制給餌」をなくしましょう!

さあ、2013年はより平和な新しい時代を目指して、毎日のお皿にのる食べ物がどのようにして作られているのか、一度考えてみませんか?

まずは知識を深め、そしてモラルのある文明国として、日本も欧州の国々に続いて『脱フォアグラ』を目指しましょう! フランスから発信、世界フォアグラ廃止キャンペーンはこちらです! ぜひご署名ください。そしてご家族、まわりの友人にも広めましょう!

こちらのチラシもぜひプリントしてご活用ください。大量に配布される方は、無料の印刷版もありますので、こちらまでご連絡ください。

【カラー版】【モノクロ版】
※そしてさすが芸術のフランス。
フォアグラの世界を素晴らしいサンドアートでご覧ください!