ニューヨークの公立学校、全給食をベジタリアンに!

2013.6.9 by Admin

ミートレスマンデー(月曜日は菜食)の動きが全国化しているアメリカで、ついに、全ての給食を菜食化した学校が誕生しました! ニューヨーク、クイーンズ州の公立小学校、アクティブ・ラーニング・エレメンタリー・スクールが、今年の5月から、週5日の朝・昼全給食をべジタリアンメニューに変更しました。

チキンの代わりにブラックビーンズのケサディーヤやファラフェル、豆腐のアジアンセサミソース。「これとってもおいしいの!」と9歳のマリアンちゃん。

「全ての子供たちにとって健康と栄養は教育の一環である、という考えのもとに決定しました。子供たちからの反応は素晴らしくよいです。また子供たち自身が、何が健康に最もよいかをわかっているのです。」と、グロフ校長先生は話しています。

生徒のニックくんも、「身体が健康なら、テストでもよい点を採れるし、病気にもかかりにくくなる。」と話しています。

学校側は、成長盛りの子供たちのために、タンパク質などの栄養素が豊富で、かつ農務省の基準を満たすようなメニュー考案に取り組んできました。そして1年半前にベジタリアン給食を週3日ベースで導入し始め、子供たちの反応を見ながら、より人気のあるメニューに変えていったそうです。給食の全ベジタリアン化の発表は、PTAミーティングでも拍手喝采だったそうです。

さて、こうした背景には、ブルームバーグ市長のご尽力がありました。市長は、市民の健康を改善すべく、バーや海岸、市立公園内での喫煙禁止、レストランにトランス脂肪酸の使用を禁止し、かつカロリーを表示するよう要請してきました。そして市内の学校では、パンやパスタを全て全粒粉にするなどの給食改革を進めてきました。現在、ニューヨーク市内の1000校がサラダバーを備えており、来年末までには1800の全学校に設置される予定だそうです。

ミッシェル・オバマ夫人はじめ、クシニッチ議員夫妻やハリウッドスターたちが、より健康的な給食改革に働きかけてきました。国民の健康はプライベートの問題ではなく、国の問題でもあるのですよね。そして何が健康的な選択であるか、やっと全国的に理解されてきたのです。あのアメリカのカフェテリアからお肉が消えることなんて、かつて想像できたでしょうか?

ヨーロッパでも菜食への動きがじわじわ広がっています。先月はオーストリアの有名なハム会社の社長さんが、植物性ハムの研究開発のために、来日されました。オーストリアでも、環境や動物への配慮から、ベジタリアンへの関心が高まっているそうです。日本も時代に乗り遅れず、子供たちの給食について、真剣に見直して欲しいと思います。