ローフードとは日本語にすると”生の食べ物”で、食べ物を加熱しないことにより、酵素を摂り入れる食事スタイルです。全ての酵素は46度以上の加熱で死んでしまいますので、加熱調理されたお料理には酵素が失われているのです。
広義には動物性食品も加熱しなければローフードとみなされますが、健康の観点からも、また倫理的観点からも、現代の欧米で言われるローフードとは、生菜食=植物性食品だけを摂取するスタイルとなっています。(ただし、ヴィーガンでないローフ―ディストは、ハチミツやヨーグルトを食べているようです。)
完全なローフ―ディストは加熱したものを一切摂りませんが、食事の70%が生菜食の場合、いわゆるローフーダーと言ってよいでしょう。日本の玄米生菜食スタイルは、加熱調理されたお米を食べますが、広義の意味ではローフーダーに含まれるでしょう。
ヴィーガン、フルータリアンには倫理的な背景がありますが、ローフードはあくまでその目的が健康にありますので、あまりストイックに考えずに、少しずつ、自由に取り入れていかれればよろしいかと思います。
ローフード料理といえば、素材もオーガニックにこだわり、手間もかかるので、ニューヨークでは高級料理というイメージです。しかし、手間のかからないローフードもたくさんありますので、ここでは家庭で取り入れやすい簡単な方法をご紹介します。もちろん、もっとグルメなローフードが食べたい、という方は、ぜひローフード教室や料理ブックなどでレシピを学んでみてください!
フルーツはビタミン、ミネラル、カリウムなどの栄養素が体に消化吸収されやすい形で豊富に含まれていますので、最も胃に負担がかからない食物です。特に朝のフルーツは理想的な食事です。パンなどと組み合わせる場合は、フルーツを先に食べるようにしましょう。30分ほど間隔をあければ、フルーツの栄養素が完全に消化されているはずです。
家庭でも外食でも簡単に摂れるローフードはサラダです。食事はまずサラダから始めてみましょう。そしてサラダの量を増やしていきます。そうすればメインディッシュの量が少なくてすみます。そしてサラダがメインディッシュになれば、もうローフ―ダーの仲間入りです!
野菜やフルーツを手軽に取るのにはスムージーを飲むのがよいでしょう。外でもスタンドでよくありますね。最近は「ウィートグラス」が流行ってます。麦の若葉を絞ったもので、テキーラグラスで飲むというぐらい非常に濃い健康ドリンクです。
加熱しないことがローフードの定義なので、加熱してある納豆は本来ローフードではありません。しかしローフードの目的は酵素を取り入れることですので、こんなに手軽な発酵食品を利用しないのはもったいないですね。ぜひ納豆を毎日の食卓に取り入れてみましょう。欧米では紅茶キノコ(何故か Kombucha と言います)も人気があります。
野菜はサラダにすれば生で食べられるけど、ではタンパク質は?すでにヴィーガンの方はお豆腐や納豆、肉もどき製品、その他豆類からタンパク質を摂取されていたでしょう。そのお豆を発芽(スプラウト)させてみましょう!豆類は、大豆のほか、レンズ豆、ムング豆、ひよこ豆、小豆など、何でもかまいません。オーガニックでないお豆は発芽率が悪いこともあるので、できればオーガニックのお豆を手に入れましょう。
ナチュラルライフの森 : ローヴィーガン、フルータリアン、少食について書かれています。
ルシーナ [Lucina] : 東京在住のアメリカ人姉妹、アンジーとアンディが始めたローフード・ライフをサポートする会社。ローフード講座や、エクササイズクラス(ヨガ、キックボクシング)、エコグッズの商品開発やローフードの販売、その他各種イベントも開催。
ロハス―ハワイ [Lohas-Hawaii] : ハワイからローフードを提唱するホリスティク・ヒーラー、COCOさんのサイト。
Living and Raw Foods(英語) : ローフードに関するQ&A、ニュース、コミュニティ、レシピも充実しています。
Raw Bible(英語) : 『Raw Food Bible』という本の紹介ですが、ローフードの研究、効果、栄養、食事以外での注意などがあります。
Fresh Network(英語) : ローフ―ダーのネットワークサイト。ローフードに関する記事や商品の紹介、レシピの投稿など。
Living Light(英語) : ローヴィーガン料理学校。
Living Nutrition(英語) : ローフードに関する書籍やグッズの紹介と販売。
Ann Wigmore Foundation(英語) : リビングフードを提唱したアン・ウィグモア博士のサイト。
スプラウトはスーパーフードと呼ばれ、酵素が活性化しているほか、タンパク質、ビタミン、ミネラル、炭水化物がそれぞれ消化吸収されやすい状態に変化しています。また発芽することで、賛成からアルカリ性に変化しています。発芽したスプラウトは、サラダに入れたり、ほかのお野菜とマリネにしたり、シリアルに加えたりと、応用自在です。また、大きなお豆はフードプロセッサーで砕くと、味も染み込みやすく、繊細なお料理になります。いろいろ試してみましょう!
<作り方>
1.12~24時間、お豆をガラスやステンレスのボールに入れ、3倍ほどの浄水に浸し、暗い所に置いておきます。レンズ豆は浸水が早いので8~12時間、大豆は遅いので24時間、その他のお豆はだいたい12時間前後です。*レンズ豆などアクが強いものは、よくすすぎましょう。
2.浸けておいたお水を流し、ボールの中でよく洗い、ザルにあげ、風通しの良いところに置いておきます。
3.水が腐らないように一日2~3回、同じようにボールの中でよく洗い、ザルにあげて水を切っておきます。早くて2日目くらいから発芽し始めます。
4.すっかり発芽したら、もう食べごろです。発芽を遅らせるために、今度は冷蔵庫で保存します。
にんじん、ブロッコリー、ピーマンなど、生ではちょっと硬いお野菜も、お酢と油とおしょうゆ(または塩)につけておくと柔らかくジューシーになり、サラダやトッピングにも使えて便利です。油はオリーブオイルを使うと香りがよく、ちょっとしたおつまみにもなり、えごま油や亜麻仁油を使えばオメガ3脂肪酸をたっぷり摂取できます。
シイタケやエリンギ、マッシュルームなどの生食できるきのこ類も、油とおしょうゆに漬けておくと、火を通したようにジューシーになります。油の量を抑えたい場合は、その分お酢にするといいでしょう。
生菜食ですから、もちろん特別な器具など何もなくてもローフード料理を作ることは可能です。以下にご紹介するのは、主にアメリカのローフ―ディストたちが揃えている器具で、レシピの枠を広げたい方にはおすすめです。
フードプロセッサー : ナッツや硬いお野菜を細かく砕くのに便利です。
低速回転ジューサー : 従来の高速ジューサーでは酵素やビタミンが破壊されてしまうため、ローフ―ダーには低速回転ジューサーが人気です。
スプラウター : ボウルでも簡単にできますが、便利なスプラウト容器もあります。
デハイドレーター(食品乾燥機) : この低温乾燥機があれば、パンやピザなどの凝ったローフード料理が作れます。日本製はないので輸入品になります。
スナックマスター・フード・ディハイドレーター/NESCO(楽天)
{ 発芽レンズ豆、トマト1個角切り、にんじん1/2本すりおろし、玉ねぎ1/8個みじん切り、にんにく少々すりおろし、生姜少々すりおろし、レモン汁またはフルーツ酢少々、オリーブ油大さじ2~3、しょうゆ大さじ2、塩少々 } を混ぜ合わせ、パスタにからめ、パセリを振ります。
発芽レンズ豆に、玉ねぎみじん切りと、にんじん大1本、ニンニク、生姜、クルミのすりおろしを加えます。トマトも角切りにして加えます。カレー粉粉末、ローレル、クミン、コリアンダーなどスパイス類、野菜スープ粉末、しいたけ粉末、塩、しょうゆ、レーズン大さじ2、オリーブ油大さじ2を加え、野菜スープ粉末、しいたけ粉末、塩、しょうゆ、ケチャップ少々で調味します。
{ 発芽した小豆1カップ、玉ねぎ、にんじん1/2本、トマト1/2個、レーズン大さじ1、ニンニク、生姜、パセリ、カレー粉粉末、ローレル、クミン、コリアンダーなどスパイス類、しょうゆ大さじ1、ケチャップ大さじ1、オリーブ油、塩、こしょう } をフードプロセッサーに入れ、小豆のつぶつぶが残る程度に細かくします。
まず、玄米を発芽させます(角がちょこっと出る程度)。よく水洗いして、フードプロセッサーにかけ、ねっとりするまですりつぶします。ピーマンはみじん切りにし、トマト1個角切り、フルーツ酢、オリーブ油と浸しておきます。にんじんもシュレッドし、酢とオリーブ油に漬けておきます。砕いたお米に、 { レンズ豆スプラウトまたはひよこ豆スプラウトのみじん切り、漬けておいたピーマンとにんじん、キャベツ千切り、玉ねぎまたはネギのみじん切り、にんにく少々すりおろし、生姜少々すりおろし、レモン汁またはフルーツ酢大さじ3、オリーブ油大さじ3~4、しょうゆ大さじ2、塩、粒こしょう、チリペッパー } を加え、パセリを散らします。
味噌ガスパッチョ (toricotのキッチン/クックパッド)
"ツナ" スタッフト・トマト(英語) (Fresh Network)
マリナラ・ソース(英語) (From Sad To Raw / Recipes)
ピーカン・パテ(英語) (From Sad To Raw / Recipes)
{ クルミ180g、レーズン130g、ココア粉末またはキャロブパウダー大さじ3、アガベシロップまたはメープルシロップ大さじ3、ココナッツフレーク大さじ3、塩少々 } をフードプロセッサーに入れ、粒々を残す程度にし、食べやすい大きさに丸くまとめるか、型に押し固めて、冷蔵庫で冷やしてから切り分けます。香りづけのカルダモン、シナモンを加えてもおいしいです。
カシューヴァニラクリーム (PEACEFUL CUISINE)
RAWバナナチョコレートムース (ロハス-ハワイ [Lohas-Hawaii])
基本のローチーズケーキ (PEACEFUL CUISINE)
キャロットジンジャーチーズケーキ (PEACEFUL CUISINE)
RAWキャロットケーキ (ロハス-ハワイ [Lohas-Hawaii])
パンプキン・プディング(英語) (Gone Raw)
クレメンタイン・タルト(英語) (Fresh Network)
ナッツミルクとシードミルク(英語) (Fresh Network)