美しく強いマリアン議員が21世紀を変える!

2013.11.23 by Ken

Marianne Thiemeちょうど7年前、オランダ下院選挙の歴史的な結果により私たちは新時代を迎えました。動物の意思も尊重することが「人間社会」や「地球環境」の更なる発展に必要と考える政党から世界初の国会議員が誕生したのです。

その党首を務めるのが、この知性と気品あふれるマリアン・ティーマさん(41)

現在、下院2名、上院1名、地方議会7名の議員を抱えるほどになっています。なぜ農漁業が盛んで「抵抗勢力」が多いなか、このようなことが可能なのでしょうか?

今のままでは持続できない

ひとつは環境・食糧問題です。「地球は私たちのものではなく、私たちが地球のものなのです。このことに気付き自制することが重要です。環境破壊は、自分たちの未来を失うことなのです。」とティーマさんは言います。

Veggie Monday国連は家畜が温暖化の最大の原因と指摘します。水資源を浪費し、河川・土壌を汚染します。アマゾンの貴重な森林も大規模に伐採されています。このような危機感をお持ちの方が増えてきているということでしょう。(詳しくはベジーマンデーをご参照ください)

人類の進化とは?

Mahatma Gandhiもうひとつは倫理観です。インドの賢人ガンジーもこのように言っています。

« The greatness of a nation and its moral progress can be judged by the way its animals are treated. »
(一国の発達水準・道徳水準は、動物たちの扱われ方に表れるものだ)

いくら経済的に豊かな国であっても、意思ある動物を「モノ」としてしか見られない国は後進国なのです。セレブや作家の方たちも同党の活動をサポートすることで、一般にもその自覚が広がってきたのでしょう。

発展には変化の受け入れが必要

Princess Beatrixオランダには、他の国よりも変化を受け入れられる方が多いようです。2009年にベアトリクス女王(当時)は家畜のなかで最も悲惨なフォアグラを宮廷で用いることを禁止しました。週に1回お肉をやめることも決意されました。

政府も、肉消費を減らして温暖化ガスを削減するために6百万ユーロを拠出しました。私たちは立ち止まってはいられません。変化を受け入れ、少しずつ前進していかなければならないのです。

菜食の「肉屋」が大人気

Vegetarian Butcher更に、オランダでは3年前、菜食の「肉屋」がオープンしました。毎年、売上が倍増と大人気で、今や国内の1000ヶ所で販売されています。動物党の上院議員がこのお店の立ち上げに関わっています。

世界最高のシェフと言われるエル・ブジのフェラン・アドリア氏がチキンもどきを試食したところ、味も食感も本物そっくりで「信じられない!」とコメントしています。インデペンデント紙は「これで肉は終わりか?」との記事を発表しました。

ベジタリアンバーガーの環境フットプリントは肉のバーガーに比べ七分の一以下です。美味しくて、健康によくて、環境にもよく、お手頃な価格とあれば選ばない理由は考えられません。

ティーマさんの活動が21世紀を変える

Party for the Animals 動物党 ができたときには、次は何だ?サイクリング党か?などと、からかわれたと言います。議会では農家・産業界とつながりのある与党と常に対立しています。そのなかでも「柔軟な姿勢」で国民に事実を「丁寧に説明」することで支持を獲得してきました。

彼女の活躍は世界中から注目されています。世界に広がると嬉しいですね。